外科治療

9)リンパ浮腫の外科治療

 不幸にも悪化を防止できず極度に醜い外形となって(象皮病)、日常生活上不都合な運動障害、知覚障害、疼痛、自覚症状等があり、保存的療法が無効の場合に、外科的手術が考慮されます。
 大きく分けて
1:余分な組織を切取ってしまう方法(リンパ浮腫組織切除術)
2:リンパ管を外科的に作ってあげる方法(リンパ誘導法)
がありますが、いずれも完璧なものではなく、決して安易に行うべきものではありません。どうしても必要な場合にのみ考慮されるべきで、専門医と十分に相談して下さい。

 リンパ誘導法として、近年リンパ管(細)静脈吻合術LVAが行われるようになってきています。ですが、手術を施行する形成外科医からも、手術しても劇的な効果は期待できないこと、また、手術して繫いだリンパ管と静脈の約半数は数年で閉鎖してしまうことなどが報告され始めています。少なくとも、手術は治療の第一選択ではなく、まず保存的治療が優先するものと考えた方が良いと思われます。
 医療法人社団広田内科クリニック
         
理事長 廣田彰男
メニュー
Copyright© 1998-2013 MUKUMI.COM 医療法人社団広田内科クリニック廣田彰男 All Rights Reserved.managed by RCMS