治療を成功させるために

 リンパ浮腫の治療の基本は、腫れた腕または脚の周径を細くすること、とその維持です。
朝起床時すぐに弾性スリ-ブまたはストッキングを着用し、夜入浴時に初めてはずし、就寝時には腕または脚を挙上することにより、現在以上に太くなることを防ます。その上で、随時マッサ-ジ等で徐々に細くしていきます。
細くしては押さえ、押さえては細くして、それを根気よく繰返していくわけです。

 もしうまくいかなくても、決してあきらめてしまわれませんようお願いいたします。
 リンパ浮腫は完全に治るわけではありませんが、ここで紹介しているような治療を根気よくくりかえしますと、脚または腕は必ず細くなってきます。全く効果がないとしたら、やり方がどこか間違えているのです。うまくいかない場合には、入院して短期間に集中的に治療すると良い結果が得られます。
 また、効果が出て良くなったと手を抜くとまた悪化してしまいます。ある程度細い状態で維持するのは、象皮病への移行を阻止する事や、蜂窩織炎などの合併症を予防する上でとても大切なことですから、あきらめず治療を続けるよう心がけて下さい。

 なお、現在弾性スリ-ブまたは弾性ストッキングを持っておられない場合にも、挙上やマッサージだけでもそれなりの効果 はありますので行ってみて下さい。
 医療法人社団広田内科クリニック
         
理事長 廣田彰男
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