複合的治療と複合的理学療法は違います。

2016/07/28

今回の診療報酬改定で「リンパ浮腫の複合的治療」という表現がありますが、「複合的理学療法」との混乱が見られますので、ご説明致します。

 複合的治療という用語は、平成22年10月厚生労働省委託事業がんのリハビリテーション研修における、リンパ浮腫研修委員会における合意事項の中の下記の記載を指しています。

2)リンパ浮腫治療における日常生活指導の重要性:
従来、リンパ浮腫治療においては「複合的理学療法」が有用とされてきたが、これのみでは不十分であり、長時間の立ち仕事を避ける、時に患肢を挙上するなどの日常生活指導を加えることが重要である。したがって、「複合的理学療法」に日常生活指導を加えた「複合的治療」(または「複合的理学療法を中心とする保存的治療」)がリンパ浮腫に対する標準的治療である。 

 リンパ浮腫における複合的理学療法とは「圧迫、圧迫下の運動、リンパドレナージ、スキンケア」を指しています。CPT complex physical therapy または CDT combined decongestive therapy の邦訳ですが、 これを「複合的治療」と訳すことはそもそも「physical」や「decongestive」が抜けていますので大きな誤りで、混乱を招きます。 上記の合意事項を理解されていないために起こるものと思われます。一般に出回っている成書や、リンパ浮腫診療関係の養成校でも一部誤りが見られますのでご注意ください。
なお、「複合的治療」という用語は元々官報に記載されていた用語ですので、適切な英語訳はありません。





 

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