タキサン系抗がん剤とリンパ浮腫

2018/02/26

 タキサン系抗がん剤 Paclitaxel(タキソール)&Docetaxel(タキソテール) ではむくみが出やすいとされています。
最近、これをリンパ浮腫とする傾向がありますが、リンパ浮腫(術後、二次性)はあくまで腋窩や鼡径周辺のリンパ節切除や照射を施行された場合です。これらの抗がん剤使用によってリンパ浮腫が発症し易くなることはあっても、そのもの自体はリンパ浮腫ではありません。Fluid retention edema と言って、血管壁透過性亢進が主体とされています。
 簡単に考えますと蜂窩織炎と同様の機序になりますので、その部分をリンパドレナージなどで刺激するとかえって悪化します。したがって、この場合にはリンパ浮腫に対する複合的理学療法はそのまま適応とはなりません。
 私は、経験的にもリンパドレナージや強力な圧迫療法は効果が期待できないと感じております。

例えば、以下の文献などでもリンパ浮腫としては扱っておりません。
Parl SI, et al.: Clinical features of docetaxel chemotherapy-related lymphedema.Lymphat Res Biol.12(3):192-202,2014.
Zhu W,et al.Association between adjuvant docetaxel-based chemotherapy and breast cancer-related lymphedema.Anticancer Drugs.28(3):350-355,2017.

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