治療について

-通院頻度はそれほど多くはありません。
日常生活で負担にならない治療法を考慮致します。-


 リンパ浮腫の内科的治療は、複合的理学療法として知られています。日本では複合的治療とも呼ばれ、保険収載でも使用されています(2016年)が、これは複合的理学療法に無理をしない等の日常生活上の注意を加えたもので、厳密には複合的理学療法とは異なる用語です。
 本法は 1.リンパドレナージ(マッサージ) 2.圧迫(弾性スリーブ・スリーブ、包帯) 3.圧迫下の運動 および 4.スキンケア(蜂窩織炎の予防) の4つを柱としています。 はじめは入院して、弾性包帯などを用いて1.2.3.を十分に行い、細くした上で外来に移行すると良いともされますが、時間的、経済的にも負担であり、また、実際には理論通り行いますと外来でも十分な効果が得られるとされています。

当院の治療方針:
 特に炎症(蜂窩織炎)などの問題がない場合は多くの方は2回目は約1ヶ月後、安定してからは多くの方は6ヶ月に1回です。特に状態が安定した方やご遠方の方は、2008年4月の弾性着衣の保険導入(療養費払い)に合わせて、6ケ月~1年に1度の方もいらっしゃいます。炎症のある場合は数日後に1度来て頂きますが、その後は1~2ケ月後となります。いずれも状態により異なりますが、当院での治療方法では、理論的に考えて無駄を省きますと、少なくとも毎日もしくは毎週のように頻回に通院する必要はありません。

   治療上太くなった腕や脚の圧迫は最も重要ですが、当院では炎症や患肢の変形などの限られた場合を除いて、既製の弾性スリーブ・ストッキングを使用します。 弾性スリーブ・ストッキングのオーダーメードは出来てきた頃には既にご自分の腕や脚がサイズダウンしていて合わなくなっておりますし、また高価でもありますので、特殊な場合で、かつ、ご希望の場合以外は使用致しません。
 いわゆる弾性包帯法は外来治療で日常生活を考えると実際的ではなく、また、適切に選択、使用しますとむしろ弾性スリーブ・ストッキングの方が期待した効果を得られますので、当院ではほとんど使用致しません。ご希望の場合は、リンパドレナージおよび包帯治療を行う資格のある看護師・理学療法士・あん摩マッサージ指圧師が施行致します。

 リンパドレナージはセルフリンパドレナージが主体ですので、覚えて頂く事が主となります。多くの方は診察時に併せてお受けになる程度です。もちろんご希望の方は頻回においで頂くことも可能です。
 基本はセルフリンパドレナージですが、プロのセラピストに施行してもらうことだけで維持しようとしますと、最低週1回、もしくは2~3週に1回はお受けになる必要が出てくるかと思われますが、定期的にお受けになる方は1~2か月に1回の方が多いようです。

 炎症(蜂窩織炎)は意外と多いものですので、リンパ浮腫の保存的治療をしてもなかなか改善されない場合は一度考慮してみる必要があります。炎症がある場合には、炎症を治療することで急速な改善を期待できることも少なくありません。

 ご遠方の方の場合は更に考慮致しますので、けして、遠くて通えないので治療できないということはありません。幸い、リンパ浮腫の治療はセルフケアが中心です。医療機関はそのお手伝いにすぎません。

 当クリニックでは出来る限り無駄を省いて診療するように心がけております。通院回数も少なく、時に物足りないと感じられる方もおられるかと思いますが、リンパ浮腫の治療は基本に忠実に地道に行えば十分に効果がでます。  

 リンパ浮腫の治療は適切に行うと、むくみの期間や炎症の有無にかかわらず、効果は意外と早くに期待できます。うまくいかない場合は必ず原因がありますので、原因を見つけることで改善を期待できます。諦めずに治療されることをお勧めします。
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